世の中には多くの会社があります。
会社のことを企業って呼んだり、法人って呼んだり、よくわからないですよね。
そもそも会社というのは「法人格」を有します。あなたたちが卒業した学校も私立だったら『学校法人』だったんじゃないですか?
法人というのは、法律的に人と同じような扱いをします。っていうことです。
よく耳にする株式会社や有限会社、合同会社、合資会社、一般社団法人等のことです。
これらを意識して見ていくと、その会社がどういう性質を持っているのかわかってきます。
大きく違うのは、営利法人か非営利法人かです。
営利法人か、非営利法人か
営利・非営利って何?っていうと、その法人が何を目的としているか?です。
- 営利法人:利益を上げることを目的としている
- 非営利法人:利益を上げることを目的としていない
では、どの法人が営利法人で、どの法人が非営利法人なのでしょうか?
営利企業 | 非営利企業 |
---|---|
株式会社 有限会社 合同会社 合名会社 合資会社 |
NPO法人 一般社団法人 一般財団法人 社会福祉法人 |
株式会社
営利団体
代表的な営利目的の組織です。
営利目的とは、営業して利益を上げることを目的にしているということです。
営利目的の企業の中でも株式会社は、『株式』を発行します。
簡単な説明になりますが、株式会社は「代表」「取締役」以前に、この株式を持っている人が会社のオーナーということになります。
株式を投資家に公開せず、代表が全株式を持っており、代表とオーナーが同一ということが多いです。
当時の商人たちはどうしても胡椒を手に入れたく、船を出すためにお金を出し合って、出航させたらしいです。
その出航にお金を出し合ったのが株式の始まり
ってどこかの本で読みました。
有限会社
営利団体
2006年5月1日以降新設できなくなりました。2006年5月1日以前に設立された有限会社は“特例有限会社”として、そのまま有限会社を名乗り続けられます。
そのため、現存する有限会社は10年以上事業が続いていることを意味します。
株式会社との違いとしては役員任期の制限がなく、決算の公告義務もないそうです。
合同会社
営利団体
合同会社ってあまり聞き慣れないですよね?
合同会社は比較的新しい法人形態になります。
よく法人形態で「無限責任」「有限責任」という言葉が使われるのですが、株式会社と同様に合同会社も「有限責任」の法人となります。
合資会社
営利団体
NPO法人
非営利団体
一般社団法人
非営利団体
よく学校行事で祝辞を送ってくれるのは一般社団法人の代表者さんですね。
非営利団体で、特に事業内容の縛りはありません。
一般財団法人
非営利団体
目的は問われませんが、財団法人なので一定の財産がないと設立できず、財産が一定量を下回ると解散しなければなりません。
社会福祉法人
非営利団体
事業内容に縛りがあり、社会福祉事業しか行うことができません。
「無限責任」と「有限責任」とは
まず、事業が失敗する時ってどういう時だと思いますか?
会社というのは、皆さんの生活と同じように、収入と支出のバランスで成り立っています。
商品が売れれば、会社にお金が入ってきます。
しかし、その売り上げを作るために、商品を仕入れる、お店を借りる、人を雇うなどして、お金を払わなければいけません。
法人は任意のタイミングで閉じることが出来ますが、多くの場合、会社売り上げが減少し、支出が収入を超え、会社が保有している資金が尽きた時、会社のキャッシュフローが回らなくなり、倒産へと至ります。
当然、このようにキャッシュフローが回らないということは、どこかへの支払いが出来ていないということです。(仕入れた商品の代金が払えなくなった、店舗の家賃が払えなくなった、従業員への給与が払えなくなった等)
法人が倒産した際、この保証を『出資者がどこまで責任を負わなければいけないのか』が「無限責任」と「有限責任」です。
無限責任
無限責任であれば、会社が発生させた損害のその全てに保証する責任が生じます。
責任の範囲が無限であることから「無限責任」です。
無限責任の会社というのは、多くは代表者と出資者が同じ場合や個人事業の場合ですね。
無限責任
有限責任であれば、出資者の出資金の範囲内で責任を負います。
責任が有限なので、「有限責任」です。
株式会社であれば出資して手に入れた株価が0円になることで、出資額を失うイメージです。
出資者にとっては責任の範囲が有限の方が良いですよね。
でも、実際は会社を運営していく上で、多くの会社は銀行等から借り入れをしています。
借り入れする際、会社の代表者は「連帯保証人」となります。
例え有限責任の株式会社であっても、代表者は事業が失敗すると「個人」としても多額の借金を抱えることになります。
『社長』と『社員』の違いは、多額の借金を抱えるリスクを負っているか否かでもあるのです。
じゃあな!