始めに伝えておきますが、これは“投資で資産〇千万を築いた男!”という話ではありません。金融知識ゼロで投資を始めた若者の失敗談です。
この記事はこれから投資を始めようと思っている人がなるべく損をしないように数多ある投資商品を選択できるように赤裸々な経験談を語ります。
新卒1年目で貯金100万円
私は新卒で働き始めた時、生活を切り詰めて毎月10万円貯金していました。
これは1年間働いて、貯金100万円を貯めるためです。
学生の頃、『投資家』というものに憧れがありました。
若者にありがちな「毎日スーツ着て、満員電車に揺られて通勤し、会社ではへこへこ頭を下げるサラリーマン像」がダサいと思っていました。
なので、1年目に貯金を100万円貯めて、それを元手に投資を行って悠々自適な生活を行うことを夢見ていました。
最初に始めたのは『投資信託』
私は無事1年目で貯金を100万円貯めました。
しかし、投資ってどこで始めたらいいのかわかりませんでした。
そこで親に相談すると、親は地銀で投資信託を行っていました。
私も頑張って貯めたお金を握りしめて、親と一緒に地銀の投資信託担当者に会いに行きました。
そして、投資用口座を開設し、最初に入れたのは80万円。なんでか思い出せないんですが、100万円満額は入れなかったんですよね。
そして、選んだ投資信託は『毎月分配型のリターン重視ファンド』
年齢が若いので、とにかく元手を増やしたいし、お金が動いてる方が見てて楽しいので、リターン重視のファンドにしました。
この判断は今でも『良い』と思います。
地銀での投資信託は1年程度続けて、やめました。
なぜか?
1年で『80万円』が『73万円』になりました。
問題は『毎月分配型』にありました。
ちゃんと毎月配当が入ってくるんです。でも、配当が入ってくるたび、配当額以上に元本価格が下がっていました。
元本が下がっていく理由は2つあります。
- 毎月分配型は信託報酬が高い
投資信託は他人に投資運用を依頼して、投資利益を得る物です。
運用する人は仕事として運用を請け負っています。その報酬は信託報酬という形で、投資資金の中から払われます。毎月分配型は単純に毎年型よりも12倍の手間がかかるので、手数料が高くなりがちです。
投資資金の中から払われるので、運用する会社は運用成績のいい商品を作って、たくさん資金を集めるほど儲かるという方程式です。
- 毎月分配は元本を削りながら毎月分配金を払っている
毎月分配型は“毎月分配”と謳っているため、利益が出ていようが出ていまいが毎月分配金を払います。
利益が出ていないのに、どこから払っている?
元本を切り崩しているんです。しかも、NISAではない場合、そこに所得税がかかります。毎月元本を切り崩して所得税を払っているんです。
こんな馬鹿馬鹿しいことはありません。
結果、1年かけて7万円失いました。
毎月分配型は帳面上すごく良い物に見えますが、どんどん元本が割れていく可能性があることを見逃さないようにしましょう。
銀行員が進めてくる商品は『銀行員にとって良い商品』です。
銀行員は安易に信用しないようにしましょう。
仮想通貨にも手を出してみた!
しばらく投資信託で損切りしてから、投資をしばらくやめていたんですが、新しい時代『仮想通貨』が流行り始めました。
最初は詐欺か何かだろうと思っていたのですが、どうも世の中が認め始めたようで、中には資産が100倍にも1万倍にもなった人が居るようです。
私もやってみることにしました。
適当にビットフライヤーとかで口座を開設し、なけなしの55万円をぶち込んでみました。
最初はイーサリアムとかを売り買いして、簡単に6万円ほど増えました。
途中からより安い草コインというものに乗り換えて、大化けするのを待っていました。
しばらくすると世間の仮想通貨熱が引いていき、私の55万円は7万円になりました。
私もすっかり冷めてしまい、その7万円すらどっか行きました。
預託商法にも手を出していた
最近、逮捕者が出ている預託商法ですが、私の所にもそのような投資話がやってきました。
最初は怪しかったので、20万円だけ振り込みました。
翌月からちゃんと配当が入ってきました。半年ほど続けて、継続的に入ってくるので、追加で150万円振り込みました。
1年ほど配当が入ってきましたが、しばらくすると入ってこなくなり、お金を振り込んだ会社は潰れました。
会社がつぶれた後で、預けたお金が約束通りに運用されていなかったと聞きました。
私は170万円を失いました。
騙される人ってしばらく少額で様子見して、ちゃんとリターンがあると安心して次を入れちゃうんですよ。
得体のしれない物には関わるな!絶対!
「芸能人の誰々もやってるらしいよ」とか「○○機関のお墨付きを得てる」とか、そんな情報何のあてにもならないからね!
そして、失ったお金は訴訟しようが何しようが返ってきません。絶対に。
やるなら失っても良い金額でやろう!って思うかもしれませんが、始めちゃうともっと増やしたいと追加で入れちゃうのが人間の性なので、絶対に始めないこと!
そして、また投資信託を始めた
次は「失敗しない!」と意気込んで、たくさん調べて、また投資信託を始めました。
今度は地銀ではなく、SBI証券に口座を開設し、オススメされたファンドではなく、自分で選んだファンドに投資します。
投資対象はメインにインデックスファンド、サブでアクティブファンドとREITです。
預貯金を全て失ったので、今度の軍資金は10万円です。
インデックスファンドは市場の価格変動に合わせるようなそんなファンドで、信託報酬が極めて安いことがウリです。
- 信託報酬ほど投資家にとって、無駄な出費はない!投資信託は信託報酬の少ないやつを選べ!
- 毎月分配は選ぶな!
- 運用益は再投資して、『複利』を活用しろ!
調べて、これらのことが書いてあったので、実際に実践しました。
スズメの涙ほどですが、ちゃんとプラスになりました。
プラスになると、人間考えることは『このプラスをさらに増やしたい・・・』です。
株式の現物取引も始めた
利益をさらに増やすために、私は株式の現物取引も始めました。
ちょうどコロナの影響で、株価がバーゲンセールになっていました。
会社のボーナス全額ぶち込んで、お安くなったJR株を買いました。
これがコロナ前の元の価格に戻れば、1.5倍程度にはなる計算です。
航空系株も安かったものの、JALとANAは路線が被っており、どちらか買うと、運が悪ければどちらかが潰れることもありうると思って、路線を食い合っていないJR株にしました。
これからどうなるかまだわかりませんが、増えることをお祈りしながら、待ちます。
若者にこそオススメする投資
ちゃんとした投資って、そんな爆発的に儲からないです。1年で2~3%くらいだと思った方がいいです。
私が新社会人にオススメする投資は、以下の通りです。
- 個人年金保険
ここにきて、なんで保険なんだって思うかもしれませんが、保険の中には『お宝保険』というものが存在します。
今はそれこそ探すのが大変ですが、バブル期には保険会社が加入されると困るような保険がありました。
何がお宝保険なのかというと、利率の高い保険です。
さらに外貨建てだと為替の影響も受けるので、大きく変動する可能性があります。
あっても、保険会社1社に1つあるかないかくらいです。多数の保険会社・商品を比較検討してみてください。
保険の加入は若いほど有利です。さらにそれがお宝保険だったら、めっけもんですよ。 - 自己投資
やっぱり、若いうちはお金もそんなに多くないし、知らなきゃいけないこともたくさんあります。
私も無知なまま投資信託に挑戦して、7万円失いました。同じ7万円失うなら、投資関係の書籍を7万円分買った方がよかったと思います。
または、皆さん社会に出て働いていると思います。仕事に関連する資格を取得したり勉強をした方が、確実にプラスになります。
自己投資は負けが無い投資です。特に若い人には自己投資を勧めます。
じゃあな!