「どうしたら良いですか?」は基本的にビジネスシーンで使わない
「どうしたら良いですか?」は基本的にビジネスシーンで使わない

新卒の頃って何をして良いのか、どこまでして良いのか、わからなくて指導係の判断を仰ぎたくなることが多々あります。
これは新卒だけじゃなく、中途採用でも入社したての頃は同じです。
会社によってルールは様々、別の国に来たかのような差があるので、自分の仕事の範囲や権限の範囲を把握するには慣れやコツが必要になります。
そんな時、周囲に確認したいけど、「どうしたら良いですか?」や「どうしますか?」「どうしましょう?」という聞き方は基本的にビジネスシーンでは使いません。
では、どうしたらいいの?
そんな迷える子羊たちを導いていきましょう。

「どうしたら良いですか?」「どうしますか?」「どうしましょう?」を使ってはいけない理由

「どうしたら良いですか?」「どうしますか?」「どうしましょう?」を使っていけない理由は2つあります。

自分で考えてない

「どうしましょう?」って、自分で手段を考えることを放棄していますよね。頭を使ってないです。
機械化が進んでいるこの世の中で、考えない社員、頭を使わない社員って要らなくないですか?
今、指示待ち人間というのは、世の中から淘汰される傾向にあります。

会社は『人』を雇っているわけですから、そこには『作業』だけではなく『状況判断』と『提案』が求められているわけです。
まだAIも成長段階ですから、『作業』が出来るのが機械で、『状況判断』と『提案』が出来るのが人なんです。
まだまだ機械に負けていてはいけません。

丸投げに等しい

「どうしますか?」の中には、『手段の提案』と『意思決定』の順序があると思います。
あなたが新入社員であった場合、多くは意思決定の権限を持ちません。でも、手段を考えることはできるはずです。
「どうしますか?」は手段の提案もしない、意思決定もしない、「こういうことがあったから、あとはやっといて」と一緒なんです。
上司や先輩に「あとはやっといて」とは言わないですよね。「どうしますか?」「どうしたらいいですか?」も、それと同じだと思ってください。

やはり、自分がどこまで出来るのかしっかり把握し、自分の出来る所まではきちんと自分で行ってから人に渡すということが大切だと思います。
逆に勝手に決めちゃダメなことを勝手に決めてしまっても怒られてしまうので、気を付けましょう。

正しい聞き方は何か?

「どうしたら良いですか?」を使ってはいけないとしたら、何と聞けばいいのか?
それは選択肢を提示し、意思決定のみ仰ぐことです。
「○○の資料作成って、どうしたら良いですか?」⇒「○○の資料作成って、私ではわからない所が多いのですが、一旦私の分かる所だけ埋めたらですか?」
「○○さんが会議に間に合わないそうです。どうしましょうか?」⇒「○○さんが会議に間に合わないそうです。先方が来社されたら、先に会議室に通して良いですか?」
これだけで、聞く側の印象が大きく違うと思いませんか?

質問の法則

「『わからないことがあれば何でも聞いて』と言ってた先輩に質問したら怒られた」というのは、よく聞く話です。
上司や先輩も自分の仕事がある中で、あなたの指導に時間を割いているんです。時間を無駄にするような質問の仕方をしたら、怒ることは必至です。
不快感を抱かれない質問の仕方には、『法則』があるんです。

相手に不快感を抱かれる質問の仕方

・以前、全く同じことを聞いた
・質問する前に自分で調べようとしていない
・全く自分で考えていない

相手に不快感を抱かれない質問の仕方

・自分で調べてみたけど、答えにたどり着けなかったことをアピール
・選択肢を提示する際、自分が出来ることは何かを考えて提示する

そして大事なことが、相手の返答が「YES」か「NO」になるまで質問を分解してあげることです。
先ほどの例では

質問×:○○の資料作成って、どうしたら良いですか?
返答例:とりあえず、分かる所だけ埋めてくれる?
質問○:○○の資料作成って、私ではわからない所が多いのですが、一旦私の分かる所だけ埋めたらですか?
返答例:うん、お願いします。

質問×:○○さんが会議に間に合わないそうです。どうしましょうか?
返答例:先方が先に来ちゃうから、会議室に通してお茶出しておいてください。
質問○:○○さんが会議に間に合わないそうです。先方が来社されたら、先に会議室に通して良いですか?
返答例:うん、あとお茶も出しておいてください。

このように、「はい」「うん」「いいよ」「ダメ」などの意思決定のみの返事が出来る所まで質問を分解してから聞くようにしましょう。

部下や後輩が「どうしたらいいですか?」と聞いてきた場合

逆にあなたが先輩や上司の立場である場合、「どうしたらいいですか?」と聞かれた場合、どのように対応すべきかですが、一度「どうしたら良いと思う?」とそのまま聞き返してみましょう。
自分のすべきことを判断するには、以下の3つを揃える必要があります。

  • 最終的な目的
  • 自身の権限・能力で出来ること
  • 判断するための前提情報(顧客の求めている物や取引先の状況等)

『どうしたら良いと思う?』と聞き返すことで、何が不足しているから判断できないのか、探ってみましょう。
あくまでも、判断材料を集める手伝いをしてあげるだけで、決断の候補を出すのは部下・後輩にさせ、『一度立ち止まって考える』という習慣をつけさせるようにしましょう。

質問の仕方一つで、君の印象は大きく変わるぞ!
じゃあな!

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